全村避難中の飯館村、避難指示解除でどうなるのか?

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現在、全村避難中の飯館村はまだ空間線量が高いところが多く、

村の80か所の仮置き場には汚染土が入った黒い袋が積み上げられている状態で

「まだ安心して村に戻って生活できない!」

「村がこんな状態なのに村に学校を移すなんて無理だ・・・!」

と避難中の村民から強い反発の声が上がっています。

飯館村の学校について

「今、飯館村の子供たちがどこの学校や幼稚園に通っているんですか?」

飯館村商工会の青年部長で社会教育委員会の佐藤健太さんに聞いた。

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「福島市や隣の川俣町、相馬市に村立学校の仮校舎があって、それぞれの避難先からスクールバスで通学しています。

この5年間の間に半数くらいの子供たちが他の場所に移住したり、避難先の学校に転校しましたが、

現在、仮校舎に通学している約230人の子供たちは2018年4月からは、村にある自宅に戻るか、現在の避難先から車などで村の学校に通わなければなりません。

村の除染が終わらないうちに帰村や学校再開の日が決まってしまいます。」

「住民との話し合いはあったんですか?」

「いえ!村民も突然知らされてビックリしました。中にはニュースで知った人もいるくらいです。

しかも避難指示区域解除は国からの指示ではなく、村が国に対して要望書を出して決定したんです。」

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「村民たちが知らなかったのに、「要望している」ってどういうこと?」

その時期の村の代表である村長はこんな発言をしています。

「2017年の帰村と同時に仮校舎から村内の学区に移します。」

同時なんてありえない!親や子供の意見も聞かずに勝手に決めないでください!!

とPTAから見直しを求められたが

「決定は変えません。」と回答していたものの

学校の改修工事が間に合わないことがわかり、学校再開は一年延長となりました。

「一年延長になって保護者の反応は?」

アンケートによると、「まだ早い」と7割以上の親が思っていて

「村の学校が再開したら通わせたい?」の問いには

ほとんどの親がNOでした。

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それでも村は

「学校がない村に未来はない!

「再開日までに放射線量を下げる努力をしますから!」

と中学校の敷地に50億円かけて、幼稚園を併設した小中一貫校の建設を急ピッチで進めていますが

これにも反発の声が上がっています。

「人口6000人の村でこの設備って・・・」
「しかも230人の子供のうち、実際に村の学校に通う子が何人いるかわからないのに!?」
「だれが使うの?どうして村民の声を聞き入れてくれないんだ!?」

どうしてそんなに村の学校再開を急ぐのか?

その理由は公の場で村長がはっきりと答えていました。

「学校再開が遅れたら村に戻る子供が減ります。それに国からの復興予算が出なくなって環境整備ができなくなるので延期はしません。」

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再開する学校の敷地内の放射線量は?と調べてみると、土壌汚染は農地しか測定していない。

しかし、民間のデータでは、法律で決められた「放射線管理区域」の226倍・・・?

「こんな状況で学校再開することを子供たちはどう思っているんでしょう?」

村の主催で開かれた「村長さんと語る会」に出席した中一の子供たちはこう言ってました。

「村の学校に戻っても今まで通り部活動ができるんですか?屋内施設しかつかえなくなるんでしょう?」

「私の避難先の家から車で2時間かけて通学しなくてはなりません。疲れるし、長距離通学で勉強する時間が減ってしまいます」

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