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父の心を打ち砕いた祖母の一言~立ちはだかる引き籠り叔父さん~【バラバラになった家族④】 by ワンタケ

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以上「立ちはだかる引き籠り叔父さん」でした。

 

【父と引き籠り叔父さんの悲しい過去】

 

父は5人兄弟の長男で、引き籠り叔父さんはその末っ子でした。
間にいる兄弟は明るくしっかりしていて、いつも長男と末っ子をハラハラしながら見守っていたように思います。

 

父と叔父さんには共通の悲しい過去がありました。

幼少期に父と、末っ子である叔父さんと次男が川へ遊びに行った時に、次男が川に流されて亡くなってしまったのです。

そのせいか父と末っ子の叔父さんだけは、他の兄弟と違ってどこか暗い雰囲気が漂っており、特にこの2人で話をすることはほとんど皆無といった印象でした。

 

「昔は子供が多かったから、そういうことも多かった」と父は言っていましたが、子どもには見せない悲しさを背負っているようにも感じていました。

父は暇さえあれば川を見に行く。何にもしないで川を見ている時も多かった。
それはきっと、次男のことを思う時間でもあったのかもしれません。
父は川と共に生き、末っ子の叔父さんは家から出られず、次男の事を想っていた、考えていたんだと思います。

 

大人になって私が思う事は、父が「次男はいなかった」ことにせず、話してくれていたことが嬉しいということです。
お墓参りに行く時に、次男の叔父さんにもちゃんと手を合わせてあげられるから。

 

【アンタは私の子という気がしない】

 

大人の話し合いの時に父の母が「アンタは私の子という気がしない」と言ったのを今でも鮮明に思い出します。
生みの親からそんな言葉が出るものでしょうか?
いずれは実家に戻るために借家に住み、実家の近くで自営業を始めた父の心を砕くには十分なひと言だったように思います。

これがきっかけで父は少しずつ変わっていくのですが、父の母にもそのひと言を言った理由がありました。

 

という訳で次回「長男以外が自分の子」に続きます。

以上、「私も妹も小学生の頃の6年間みっちり水泳を習わされていたのは、もしかして父の意向だったのかな…」と今になって思うワンタケがお送りしました。

 

つづく

 

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