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たった一言を言ったが為に…師長さんにめっちゃ叱られた!【初めてのお産編⑦】

弱音は吐かない。
そう強く心に決めて挑んだ出産。
ラミナリアによる激痛に耐えて、
疲れているであろう夫や父と母を休ませるように促しながら、
彼らが夏の病室のクーラーで体を冷やさないように温度を控えめに設定し、
そうやって20時間以上頑張っても子宮口は一向に開かず、
「あと6時間経過してもこのままなら、緊急帝王切開になる」と言われてしまいました。
ずっと頑張ってきたことがまるで無意味だったかのように思えて、
ついに「もういやだ…」と弱音を吐いてしまったのでした。
するとそれを聞いた師長さんが、
「もう嫌だって言葉だけは言っちゃ駄目!」と私を叱り、
尚且つ周りにいる人達が体を冷やさないよう、弱めたクーラーの温度を見て
「こんな暑い部屋でお産なんてできませんよ!」と一気に部屋を冷やしてくれました。
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冷たい風が一気に流れ出した病室。
そして最後にこう言いました。
「あなた、一体何を、頑張っているの!?」と。
そうだ、私、何を頑張っていたんだろう。
帝王切開の準備をするために、家族は全員病室の外に出され
師長さんと2人きりになりました。
しぼったタオルで汗だくになった体を拭いてくれて、
病衣を少し乾かしてくれました。
【師長さんの言葉】
「あのね、さやけんさん。
何も我慢することないのよ。
そんな風に無理をして、我慢して、ママが辛いって思っている世界に
赤ちゃんが「産まれよう!」なんて思うと、思う?
周りの人はね、疲れさせていい。
寝不足にしちゃえばいい。
寒くて凍えさせておけばいい。
お産はママがリラックスしていないといけないの。
もっと我が侭になりなさい。
だって一番頑張っているのはママなんだから。」
そう言ってくれました。
夫や父や母も、師長さんの声を聞いていたのか
病室に戻ってきてからずっと私を気遣ってくれました。
今まで必死で、気を使わせないようにしていたことに気が付きました。
必死で平気なふりをして、格好つけていました。
「これくらいなんともない」というそぶりを見せて、
できるだけ皆が心配しないようにしていました。
本当はラミナリアを入れたとき、辛くて怖くて痛くて仕方なかった。
本当は暑くて、暑くて辛かった。
本当は、仕事になんて行かないでほしいって言いたかった。
本当は、ずっとそばにいてほしいって思ってた。
師長さんの言葉で病室の空気が一気に変わりました。
すると、急に体に変化が起こったのです。
つづく…
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