離婚届を書くよりも母が『恐れていたこと』は…~母の眼と父の反応~【バラバラになった家族㉑】 by ワンタケ

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以上「母の眼と父の反応」でした。

 

【この土地にいるべきではない】

 

母の眼が暗く沈んでいる様子を見て、「この土地にいるべきではない」と私は思いました。
幸い母にはこの地に「軽い付き合いのママ友」のような友人しかおらず、子どももそれぞれ実家を出て独立しているような状態でした。
本当に母と仲が良い友人は別の地に住んでおり、こうなった後ではもう同じ地に住み続ける理由はありませんでした。

むしろその地を離れた方が中途半端に近い所を選ぶよりも家を離れた事を忘れられるし、忘れた方が良い。

自分にガッカリしたまま同じ地で過ごして欲しくないし、父と遭遇する可能性が無い方が気が楽なのではないか?
そう思い、遠方への引っ越しを強く勧めました。

 

【母の引っ越し先】

 

私はこの頃、結婚を目前に同棲していた彼の地元へと移っていました。
都内であれば母の仕事の選択肢も多く、車を手放しても生活ができるので最良の選択なりますが、すでに都内へ戻る予定はありませんでした。

その頃私が住み始めた場所は、ちょうど実家がある場所と同じような雰囲気の場所でした。
駅周辺は開けていて大きな商業施設もあり、都心にも出やすくとても便利だけれど、駅から離れてしまえば車は必ず必要になってくるような自然豊かな所です。

そのため同棲していた彼(現夫)が「お母さんと一緒に住めば、車にも乗せてあげられるから移動手段の心配も無いよ」と母との同居を推してくれていましたが、当時の母には人と暮らす気力はすでに残っていませんでした。

夫は誰といようとマイペースなので、非常に有難い申し出でしたが、やはり想像すればする程、母が気を遣うわ、私がどんな顔して生活をして良いか分からないわで、あまり現実的では無かったように思います。

結局母は我々が住んでいる街の駅周辺で、徒歩でも充分に仕事や生活ができる圏内に部屋を探しました。

 

決意をしてからあっという間に引っ越しは決まりましたが、問題だったのは「父に引っ越しを伝える」という部分。
すでに退院していた父は、母の大きな変化を感じている様子でした。

 

【離婚届より怖いこと】

 

引っ越しをするためにいろいろと動いている中、母は早々に父に離婚届に印鑑を貰いました。
もうその頃には、お互いの空気がそう変化していたのだと思います。

スムーズに離婚届のやり取りを父と済ませていたので、母はもう大丈夫かと思っていましたが…「家を出て行く」と伝える事が何よりも不安で怖かったようでした。

私から見れば離婚届の方がよっぽど勇気がいるものだと思いますが、やはり母にとっては「家」が重要だったのかもしれません。

家を離れる事の不安や寂しさがそのまま、「家を出て行くことを伝える恐怖」になっていたのだと思います。

母はそれを伝える事や知られる事をとても恐れ、引っ越しの準備も父がいない時に少しずつ進めていました。
そしていよいよ引っ越しというその時期に、祖母が亡くなりました。私が小学生の頃に、同居を拒否した父のお母さんです。(その時のお話はこちらから⇒第4話

 

という訳で次回「葬式には出ない」に続きます。

以上、ムスコのお弁当を作る機会が多くなり、「買い物の頻度が増えるとついついお菓子も増えちゃうな~」と思っているワンタケがお送りしました。

 

つづく

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