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留学生を受け入れるホストファミリーをやってみたい!【夫の単身赴任⑪】 by すぬこ

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【すぬこ家のスペック】

すぬこ→専業主婦、家事能力低、めんどくさいが口癖

夫→名古屋に単身赴任して3年、やっと自宅に戻ってきたサラリーマン

ムスメ→幼稚園年中、活発

ボウズ→1歳半、おとなしい!

 

【日本語学校で働く友人の話】

 

実は夫が戻ってくる少し前、私の学生時代の友達がうちに泊まりに来ていました。
彼女はそのとき日本語学校で働いていて、子供たちを寝かしつけたあと、ふたりで缶チューハイを飲みながら彼女の仕事の話になりました。

私「その日本語学校に来てる生徒達ってのはどこに住んでるの?」

友人「基本的にはホームステイなんだよね。でもホームステイ先が少なくて困ってるんだよ。日本の家族って外からの人間を家に入れて、ましてや泊めるっていうの抵抗があるんだよね。」

私「へー、そういうもんなんだね。」

友人「すぬちゃんの家は駅までもなんとか歩けるし、都心まで電車で1時間かからないし、2階にトイレもあるし、小さい子もいるし、ホームステイ先としては最適だと思うんだけど。やってみたら?」

【ホストファミリーはボランティアだけじゃない】

私「それってボランティアなんでしょ?」

友人「そういうところもあるけど、日本語学校が滞在費としてお金払ってくれるところもあるんだよ。都内の学校ならたくさんあるから探してみたら。軽いバイト代くらいになるよ。」

私「ボランティアではさすがに無理だな。そうだね、じゃ、夫が名古屋から帰ってきたら考えてみようかな。」

持つべきはやはり友!お酒を飲むと気が大きくなるのですが、いやー、こういうなにげない会話から突破口を見いだせる瞬間がたまらなく好き。

 


【留学生を受け入れるホストファミリーをやってみたい!】

 

この友人との数ヶ月前の話を急に私は思い出して夫に話します。夫も私もちょこっとながら海外滞在経験ありなので抵抗はありません。

夫「おもしろそうじゃん、いいんじゃない。それがすぬこのライフワークになるかもしれないんだしさ。子供のためにもなるんじゃない?」

さて、早速その場で検索です。

お、見つけた!ホストファミリーを募集していて、なおかつ滞在費を支払ってくれる日本語学校!

ワタクシ、清い心の持ち主じゃないので、子供たちのためにもボランティアで!なんてやれません。正直、お金もらえないんだったらやってないです。

うちの2階の3部屋のうち実質稼働しているのは1部屋。もう1部屋は名古屋部屋状態。もう1部屋はガラ空き。よし、ここを使おう!

部屋をある程度片付けたあと、日本語学校のコーディネーターさんが我が家を見に来る手筈がととのいました。まだ誰がいつ来るかも決まっていないのに、せっかちな私たち夫婦は、更に留学生の部屋にエアコンもつけて、ベッドも購入してしまっています。

 

【なぜ留学生を受けいれてみようなんて考えたのか】

このモチベーションはどこから来たんだろうって、今思い出しています。

夫が家に帰ってきてくれたちょっとした安心感。
でもそこで安住したくないという私の気持ち。
あと、育児家事のことだけに気を取られている自分に納得がいかないというか…、
育児以外の話ができる相手が欲しかったのかも。
向上心を持っていて外からの風を家に入れてくれる人が。
子供のためというより、自分のため。

子供が小さいうちに多様性を受け入れられる人間となる土壌をはぐくんでおきたかった、っていうかっこいい理由は後付けです。

 


【受け入れる留学生の性別・宗教・出身国etc】

さて、日本語学校のコーディネーターさんが我が家に来て、部屋を見てくれて少し話します。

コ「学生の性別はどうします?」

私「あーー、どっちでもいいんですけどね。女性でお願いしようかな(自分の話し相手が欲しいから)。」

コ「学生の国籍に制限かけますか?」

私「へ?」

コ「アジアからの学生はいやだっていう人が意外といるんですよ。
あと、英語圏からの学生じゃないといやだっていう人も。お子さんに英語を教えてほしいって思ってる人も多いみたいで。
でも、ホストマザーやホストファーザーがいくら英語を話せても、うちとしてはなるべく日本語で会話するようお願いしています。
学生は日本語を勉強しにきているので。」

私「あ、そういうこだわり全然ありませんし、子供に英語を教えてもらおうなんて微塵も思ってないです(だって自分の話し相手がほしいんだもん)。」

コ「それと、宗教で制限かけますか?イスラム圏の子は豚肉食べられないですからね。あとは、菜食主義者はいやだっていう人もいます。でも、うちの学校は、菜食主義者に対しても、普通の日本食を出してもらって結構ですというスタンスです。」

私「あー、もうそういう制限は一切かけないでください!(そんなことどーでもえーわ、なんとかなるっしょ)。」

さて、そのほかWifi環境があるか、洗濯機を使わせて良いか、鍵を留学生に渡してもよいかなどの話をして、さっくりと面談は終わります。

 

 【これから家族が増えると・・・】

そこでなぜかムスメが家の外にある鉄棒で、最近出来るようになった空中逆上がりをコーディネーターさんに自慢しまくるというオマケつき。
「遊びに来てくれてるんじゃなくてお仕事で来てるんだからねー」って切り上げさせます。
そうかー、ひとり家に大人が増えたら、こうしたムスメの自己アピールもますます強くなるんだな、覚悟せねば。

「じゃ、なんの問題もないですね。学校からホストファミリーにお支払いするのは1泊2800円。昼ご飯は平日はなしでいいです。学校がお休みの日は3食用意してください。メールで学生を紹介しますね。」

と言われて帰っていきました。

 

【うちに来る留学生が決まった!】

そして数週間後。たまたま夏休み期間で大量の学生が日本語学校に押し寄せる時期が幸いして、あっさり学生を紹介してもらえました。

メールで履歴書のようなものが送られてきて、

メキシコから30歳の女性が3ヶ月の予定で来ることに。

ムスメ5歳目前。ボウズ1歳8ヶ月頃の出来事です。

そして次回から、4人家族から5人家族になった我が家の話に続きます。

 

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現在のすぬこ家

ホストファミリー業(?)は順調に続き、5年間で15人の留学生がうちに来てくれました。大変だったけど楽しかった。たまたま昨日も、学校の夏休み中にうちに来て一度母国に戻って高校を卒業して、日本の大学に入学して日本で就職した子に会ってきました。

9年前だったね、ボウズは初日の夜、あなたが「おやすみ」って2階の部屋に戻るとき、まだ行かないでって階段の下のゲートの前でワンワン泣いたんだよね。

そんな思い出話をしながらふたりで涙目。彼女がいたのはほんの1ヶ月だったけど、こうやって9年後も当時を懐かしむことができて、今日本で頑張っている姿を目にしてまだまだ私も頑張らないといかん!と思います。

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