【じゃがいもの野菜教室】みんなの知らないじゃがいもの世界!お薦め品種・保存方法・栄養・雑学まで!
漫画:しろくまさん
美味しいジャガイモの選び方!
粉質と粘質にわかれるジャガイモ。料理に合わせて品種を選びましょう!
アンデス山脈が原産といわれるジャガイモ。
5世紀ごろには栽培が始まっていたといわれています。
16世紀の初めにインカからスペインに渡り、明治時代に
インドネシアのジャカタラ(ジャカルタ)から日本にやってきました。
ちなみにジャカタラからきたイモなので「ジャガタライモ」と呼ばれ、
そこから「ジャガイモ」になったといわれています。
ジャガイモは大別すると2種類。粉質と粘質です。
粉質のジャガイモはホコホコしていますが煮くずれしやすく、
粘質の方はねっとりしていて水っぽいですが煮くずれしにくいという
特徴があります。
味は粉質の方が上だと思いますが、こればっかりは好み。肉じゃがひとつ取っても、煮くずれてもいいという人も、それを嫌う人もます。おでんに入れる時はスープが濁るのを嫌って粘質のジャガイモを入れる人も多いですね。
男爵、北あかり、デジマは粉質のジャガイモ。
メークイン、とうやは粘質のジャガイモ。
野菜で品種名を表示して売られているのはジャガイモだけです。
それだけ品種によって違いがありますので、
いろいろ食べ比べて自分の好みのものを探しましょう。
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男爵は中くらいのサイズを選びましょう!
ついつい大きなサイズのものを選びがちですが、ジャガイモ、特に男爵は、特Mサイズと呼ばれている中くらいのサイズがいいです。大きいLLサイズは、全部が全部じゃないですが、中身に空洞があるものもあります。また、小さいほうが、同じ重さでも値段が安いのです。
■ 男爵は中くらいのサイズの物を選びましょう。大きなLLサイズは選ばないように。
■ 鮮度は重要じゃありません。しかし、芽が出ているのは論外です。買ってはいけません。
ジャガイモのお薦め品種
お薦めは「男爵」「北あかり」「デジマ」など粉質ジャガイモ
北あかり(北海道道南地方)10月中旬~3月中旬、
デジマ・愛の小町(長崎県崎雲仙地方)1月中旬~3月下旬、
男爵(静岡県三方原)4月上旬~5月中旬
ジャガイモはなんといってもホコホコした粉質のものがお薦め。「男爵」や「北あかり」「デジマ」が粉質です。
この3品種はどの品種も美味しいですが、あえて産地指定で順位を付けると、3位が北海道道南地方の「北あかり」、
2位が長崎県崎雲仙地方の「デジマ」、1位が静岡県三方原の「男爵」。どんな料理に使っても美味しいですが、弱点は煮くずれ。
煮くずれをさけるためには、小さめのものを買って、皮だけむいて切らずに煮ましょう。
北あかりは、黄肉で火の通りが早く、他のジャガイモより調理時間が短いという特徴があります。コロッケやシチューにむいた品種です。
美味しい原種「インカのめざめ」 北海道 9月下旬~11月下旬
まだあまり一般に流通していませんが「インカのめざめ」、「インカレッド」、「インカパープル」といった、
ジャガイモの原産国であるインカの原種のイモを日本で交配して作った品種があります。
「インカのめざめ」は中が黄色、「インカレッド」は皮が赤、「インカパープル」は皮が紫色をしています。
レッドとパープルはレストランの付け合わせ用に使われていることが多いようです。
「インカのめざめ」は、色も黄色で栗みたいですが、味もホクホクして栗みたいで美味いですよ。肉じゃがにしたら最高。
「インカのめざめ」の産地は北海道だけ。旬は9月~11月くらい。
最近はそれなりに出回りはじめてきましたので、見かけたらぜひ味わってください。
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ジャガイモを保存するには
光のあたらない涼しい場所で保存
比較的保存性がいいジャガイモですが、光には弱いんです。
保存中に、日光はもちろん、電灯の明かりでも、長時間あたり続けると光合成して、皮の色が緑色に変わってしまいます。
そうなると味はどんと落ちます。また、温度管理も重要。採れた時に比べて気温が10度上がると芽が出てきます。
この芽には有害物質ソラニンが含まれていますから、芽を絶対に食べないように。
芽をしっかり取ってから調理してくださいね。
ジャガイモには、こんな栄養が
煮炊きしてもビタミンCの損失が少ない、優秀な健康野菜
ビタミンB1・B2・Cやカリウムなどを豊富に含んでいるジャガイモ。
ジャガイモのビタミンCは、でんぷんに保護されているため熱に強く、調理しても破壊されにくいという特徴があります。
免疫力を高めたり、美肌に効果があるといわれているビタミンCをたくさん取れる野菜です。
また、カリウムは余分な塩分を排出し血圧上昇を抑える働きがあります。
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ジャガイモの面白雑学
休眠期間が長いジャガイモ
ジャガイモは収穫してから、芽が出るまでの期間が長く、3、4ヶ月も休眠するといわれています。
発芽するまでは美味しく食べられるので、鮮度はあまり重要ではありません。
ジャガイモは春、温度の上昇とともに思い思いに休眠があけ、発芽します。
ちなみに原種に近い「インカのめざめ」は休眠期間がありません。収穫してすぐに芽が出始まります。
温暖化で増える空洞化したジャガイモ
温暖化が進んで、ジャガイモの大産地・北海道の夏が暑くなっています。
夏、暑いとジャガイモは、枯れないようにって水分を余計に吸います。
そうすると水を貯めた部分が空洞化してしまったり、「芯黒」と呼ばれる生理障害になってしまったりするんです。
特に男爵に多い特徴です。大きな男爵にそうした特徴があらわれますから、LLサイズを買う時は注意が必要。中玉を買いましょう。
1か月早まった北海道のジャガイモ
現在、北海道のジャガイモが出回るのは9月~3月。しかし、昔は10月を過ぎないと北海道のジャガイモは出てきませんでした。
今は、春、融雪剤を撒いて畑の雪を溶かして、そこに定植することで、1ヶ月も収穫時期を早めています。
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本記事は個人的体験談などに基づいて作成されており、脚色なども加えられている場合もあり、必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。この記事の情報を用いて行動される場合、ご自身の責任と判断により対応いただけますようお願い致します。尚、記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。