それでも朝は来る。
「怒られるだけだろ?それで全部終わるのに」
夜、B子が思い出すのは、辰也の言葉だった。
(私は悪くない。それでも怒られる。それが当たり前だった――)
けれど、(本当にそれで終わるの?)という、小さな疑問が確かに心に残った。
(でも…いつも最後はお父さんが、なんとかしてくれていた気がする)
そして翌朝。
容赦ない母親の怒声が、また彼女を叩き起こす。
変わらない怒声の朝の中、彼女は――。
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