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24時間年中無休!母娘だけの日々【夫の単身赴任②】 by すぬこ

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【すぬこ家のスペック】

すぬこ→専業主婦、家事能力低、めんどくさいが口癖

夫→名古屋に単身赴任したばかりのサラリーマン

ムスメ→1歳半、活発!

 

活発きわまりない1歳半のムスメを置いて、夫が名古屋に単身赴任してしまいました。

しかも予定は3年。

実家の母親をうつ病にさせてしまったほどの手のかかるムスメ。闘病中の親も頼れず朝から晩まで…いや、24時間年中無休、母娘べったりな日々です。今思い出しても恐ろしい。なにをどうやり過ごしていたのか実際あまり思い出せません。でもちょっと思い出してみて大変だったのは下記4点。

 

【1.ダンナのいる休日がないことで、1週間にメリハリがない】

いちばん辛かったのはこれですかね。

夫は週2日でなくてもいい、1日だけでも家にいてくれれば、その日を目標にそれまでの6日間頑張れてきたのです。

私が外に気分転換になんて行けなくてもいい。ただ、ムスメをちょっと抱っこしてくれたり、ちょっと外に連れ出してくれたり、それだけでも違います。

ただ、うちにはそれがない。

土日になると、ETVも子供向け番組が朝すぐ終わっちゃう。で、公園行っても、みんなパパとお出かけしてて誰もいない。それならうちも!と思ってショッピングモールあたり連れ出しても、あっちこっちに楽しそうな家族連れ。正直、うらめしかった。

 

【2.慢性的な金欠】

いやー、意外とダンナのいない生活も考えようで悪くないのかも、夕飯適当でいいし、朝起きるのもいつでもいいしー、目覚ましかけなくていいしー。なーんてちょっと強がってみたりするのですが、いや、ほんとはひとつ屋根の下で暮らしたい。

 

なぜって、

 

なぜなら、

 

お金がないんですよ!お金がぁぁぁ!

 

夫の会社の単身赴任族には、月1回往復分の交通費しか出ない。あと1回頑張って、東京で会議だの打ち合わせだのと無理やりかこつけて出張費で帰ってくる。

それが無理なときは自腹です。
往復2万しますからね。

さすがに月1回ではこっちもめげるし。男手の必要な家事もたまってるんですよ、それなりに。

で、なんとか東京出張をアレンジしろと、まだ会社でそれなりの地位を築けていない夫にプレッシャーをかける私。だから平均月2回くらいですかね、週末帰ってこられるのは。

で、東京出張にかこつけてたまにたくさん帰ってこられる月もあったりするんです。

すると、帰ってきたらきたで夫はあっちゃこっちゃ出かけたがる。レジャー費がばかにならんですよ。いや、せっかく帰ってきたらムスメとたくさん遊びたい気持ちも分かる。

でもね、名古屋の家賃もまるっと全額会社が出してくれるわけではない。光熱費、食費、生活費と合わせると、交通費以外で10数万夫に持っていかれる。

いや、私らの住んでる家のローンもあるんですよ。これでさらにレジャー費バンバンかかったら、本当に破産しちゃいます。もうどうやってやりくりしていたかすら覚えていない…。

でも、きっとこの3年を終えて東京に帰ってきた暁には、きっと、きっと少しは給料が上がるだろうという根拠のない希望を持っていたのでしょうね、若かったな。

というわけで、この頃がすぬこ家の一番の貧乏時代でもありました。

◆外食ではビール禁止

出先の外食で、「ビール飲みたい」とか夫がのたまうと、「家に帰ればビールあるだろうがぁ!」と言って、その場で手を出してビール代を夫の財布から頂戴したこともあります(お、鬼嫁)。

◆入浴剤は夫持ち

そんなことつゆ知らず、たまーに帰ってくるおじさん(!)にいきなり、お風呂ですよーとか言われてお風呂に入れられ、「なんだこいつふざけんな」的な顔を一瞬した後、ギャンギャン泣き出すムスメを私は非難できない。

ほら、ボール状の入浴剤のなかにキャラクター入ってるやつありますよね(今もあるのかな)、あれで釣らないとパパとは絶対お風呂に入らない。この入浴剤代も、私は出しません。高いし!パパの小遣いから出させます(やはり鬼嫁)。

 

【3.家族の歯車が噛み合わない】

せっかくお金をかけてたまに夫が帰ってきても、理由もなく嫁はイライラしてるし、ムスメもなついてくれないのでは夫はぜーんぜん納得できない。

歯車が私とだけでなく、ムスメとも噛み合わない。

月に4日程度いたくらいじゃ歯車はもとにもどりません。

歯車がかみ合わないまま、釈然としない想いを抱えて名古屋に帰る夫。今思えば寂しい思いをしていたのは夫だったのです。でもそこまで気持ちを推し量れる余裕がこっちにもなかった。パパごめんね。今頃言っても遅いか。

 

【4.すべてがママじゃないとだめ】

当たり前なんですが、ずーっとママとふたりなんですよ。夫が名古屋から帰ってこようが、ムスメはママが一番です。

抱っこだって、おやつを手渡ししてくれるのだって、あーんしてくれるのだって、ベビーカー押されるのだって、オムツ替えだって、歯磨きだって、靴を履かせてくれるのだって、トントンして寝かしつけてくれるのだって、ママじゃないといやなんです。

あの頃は、「パパが帰ってきてくれるときくらいパパでよくね?」ってママは思いますよ。

もう、腕が腱鞘炎になって湿布が手放せないくらいこっちは抱っこしてるんです。でもママじゃないとだめなんだよなー。あの頃が懐かしいなー(今じゃろくに口もきいてくれないし、家の中でもLINEで会話してる始末。しかも返事は、「おけ」か「りょ」のみ)。

ほんと、こいつを投げ出して、盗んだバイクで走りだしたい気分でした。できないけど。

◆愛知万博では…

そんなある日、一度くらい名古屋詣でしてみるかということで、夫のいる名古屋に遊びにいくことになりました。

でも、私ひとりではムスメを名古屋まで連れていけない!無理!ということで、独身キラキラOLの妹も連れて新幹線で名古屋へGO!

ときに名古屋は愛知万博(古い!)。初日の名古屋の水族館やら街歩きでも、見知らぬ場所ですからますます抱っこ星人です。ひつまぶしも、あんかけスパも、山ちゃんの手羽先も、片手でムスメを抱きながら食べます。全然味わえない、おいしいと感じない…。

2日目、3日目の万博会場でも、ずっと抱っこです。あのやたら広い会場ですよ!腕がもげそう。。。モリゾーとキッコロ(なつかしい)に会ったときだけ私から離れるという現金なムスメ。

遭遇したのは丸2日のうちの1度だけなんですけどね。なんなんだこの女は。とにもかくにもモリゾー、キッコロありがとう!

◆帰りの新幹線

パパも一緒に東京に帰ります。

もう、ムスメはお疲れで席でギャン泣き。しかたなく車両の連結部分で立ってゆらゆらしていたら、乗務員の方が「どうしました?ここ使ってください」って、乗務員室?(今でいう多目的室かな)を空けてくださった。

もう後光が差してます。あのときの乗務員さん、ありがとう。そんな大人に私はなりたい(なれてない)。
そこでやっと落ち着いて爆睡するムスメ。

ついこの前、「東海道新幹線乗ったことなーい」ってほざいてたけど、お前、新幹線ギャン泣きで乗ったことあるからな!しかも個室!ふざけんな!

以上、辛かったこと4点でした。

 

こんな日々がずーっと続いて、実家の親にも愚痴れない。

独身キラキラ妹はOL生活を満喫して、たまに遊びに来て、「かわいー」とか言っていいとこどりして帰っていく。

子供のいない友達が遊びに来ると、その小奇麗さにこっちがやたら卑屈になったりなんかする。

なんで私ばかりこんななんだぁぁぁぁと、いろいろ投げやりになったりすることもあり。

でも、やるしかないんです。育てるしか。

 

人に弱みを見せられない典型的な長女の私は、誰にも弱みをみせまいと、なんとなくペースがつかめているふりをしてしまいます。

そうすると、夫は「そろそろ少し落ち着いてきた?やっぱりムスメにはきょうだいがいないと。」って2人目のプレッシャーをかけてくる。

ママ友からも、「2人目妊娠したー」なんて話もちらほら聞こえてくる。

「え、うちは、単身赴任なんで」って理由をつける。

「いや、単身赴任だって子供は作れるでしょ」っていう外野の声。

「子供は作れても育てられねーよ」っていう私の心の声。

 

もうほんと泣きたい。きょうだいがいたほうがいいのは私だって分かってる。

誰か育ててくれるなら産みますよ、産むだけなら。
そんな気分。

【ババ友とママ友】

そんな八方ふさがりな私を助けてくれたのは、近所の子育てを卒業てだいぶ経つ私の親より年上の近所ババ友や、近所のママ友たちでした。

ババ友たちは、夕方、時間を持て余して外に出てる私とムスメに、「子育てしてるときが一番いいときだよ〜、私ら本当にそう思うよ」とくたびれた顔をしている私に毎日呪文のように声をかけてくれました。

今でもうちの子供たちは、近所のババ友を「ばーちゃん」と呼んでいます。一時期は本当の祖母だと思ってたらしい。

 

そして、あの頃からお付き合いのあるママたちにたまに会うと、今でも、

「あれ、パパ、今、いったいどこにいるの?名古屋?」って笑いながら聞かれます。

もう、あれから10数年経っていて、ご挨拶みたいなものなんだけど。

化粧っ気もなく、髪を振り乱しながら、本当に自分たちがいっぱいいっぱいだった頃を共に過ごしてきたママ達は、戦友みたいなものだなと今になってつくづく思います。

ママ友関係はいつになってもいろいろあるけど、私は今でも腹を割って話せるのは、赤ちゃんから幼稚園の頃を共に過ごしてきたママ達です。子供が大きくなった今でも。だから、食わず嫌いせず、仲良くなってみるのもいいんじゃないかと思います。

【1年が経ち…】

そんな日々がしばらく続き、単身赴任から1年が過ぎ。

ペースがつかめたふりをして強がっていたのが、なぜだか本当に母娘だけのペースがつかめてきている笑。

ここに1人産まれるのもアリかもしれない。なんて、思う私がおりました。

 

あれ、なんでだろう、夫に洗脳されすぎたかな。

現状維持の状態が続くと、それをぶっ壊したくなる。

そして、もっと自分はやれるんじゃないか、まだ他のものを手に入れられるんじゃないか、学生時代にバブルの残り香を嗅いだ人種の悪いクセがここで出ます。

これがのちのち私を苦しめることになるのですが。

 

【2人目妊娠】

そして、夫が単身赴任してちょうど1年ほど経ったある日。私は2人目を妊娠したのでした。

ムスメ2歳半。

障害があるほど燃えるタイプです→恋愛とは違うのですが笑。

もう、やるしかない!まだまだ夫がこっちに帰れるのは先のようです。夫も上司も、いや、もう会社の先々なんてあてにしてたら身が持たない。私は私でやるしかない!

なんだか一皮むけて、無駄に戦闘モードです。よし、ひとりで2人をきっちり育てて伝説を作ってやるくらいの勢いです。アドレナリン出まくってます。

 

そしてここからまたさらに1ステージ上のワンオペです。

次回に続く。

 

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現在のすぬこ家

そんなムスメも中学3年生。つい先日、部活(陸上部)も引退しました。引退して2日経って、「すごく部活に無駄な時間を取られてた気がする」っていう発言。そんなこと言ってるくらいならちゃんと勉強しろよー。

私は、2年ちょっと前からフルタイムで働いています。子供が大きくなったとはいえ、フルタイム勤務では家族全員のことが把握しきれず、学校のプリントをなくしたり、提出し忘れたりで、ムスメによく怒られています。。。

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つづく

 

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本記事は個人的体験談などに基づいて作成されており、脚色なども加えられている場合もあり、必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。この記事の情報を用いて行動される場合、ご自身の責任と判断により対応いただけますようお願い致します。尚、記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。
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