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「妊婦は冷やすな」ひたすらこの言葉を守った結果、出産でひどい目に! by さやけん

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妊婦の夏…
それは灼熱との戦い…。

妊婦は暑いんです。
とにかく暑いんです。

腹帯とかしないといけないとか暑くて死んじゃう!
服を脱ぎ、腹を出し、一糸まとわずクーラーの風に当たりたい。そんな欲望と戦う毎日。

しかし世間はそれを許してはくれません。
周りの人間だけならず、スーパーですれ違う見ず知らずの人生の先輩方、助産師さんや産科医まで、冷えたい妊婦の味方は一人もいやしません。

みんな「冷やすな」「冷やすな」の一点張り…

 

もはや孤独です。
ロンリー妊婦です。

 

40度近い灼熱地獄にレギンスを履き、腹帯を巻き、大汗をかきつつ熱中症予防に努める毎日。

そんな中迎えた夏の陣痛…
痛みに耐えていると暑さは何倍にも増します。

この日は雨が降っており、付き添いに着てくれていた父母や夫は「今日は寒いね。クーラー1回切る?」なんて会話をしていました。

それでも今まで蓄えた「冷やすな」の言葉の山が、クーラーの温度を下げる選択肢を浮かばせてはくれない。

「もう勝手にしていいよう…」と呟きながら、病衣がボトボトになるほど汗をかきながら、弱音だけは吐くものか!と強い意志で耐えに耐える。

しかし痛みの割に子宮口は一切開かず。
まったく進まないので、「このままいけば帝王切開になります。」と言われ心折れそうになっていると看護主任さんが様子を見に来てくれました。

 

そしてひとこと。

「この部屋あつい!」

 

そしてササっとクーラーの温度を下げ、わたしを優しく叱りつけました。

「さやけんさん!あなたね!いったい何をがんばっているの!?

分娩の時はママがリラックスすることが一番大切なのよ!まわりに気を使って、暑いのに我慢して。そんなんじゃ赤ちゃんは出てきませんよ!

自分が一番快適な温度にしていいの。周りの人間なんて、寒いと思わせておけばいいの。だって一番がんばっているのは、ママなんだから。」

驚くことに、この直後みるみる子宮口が開き、30分も経たないうちに分娩台へ。

その後数十分で超絶安産で「つるりん☆」とうまれたむすこ。

これは誰でもない、看護主任さんが来てくれたおかげです。
本当にありがとうございました…!

そう伝えたところ、

「子宮口が開かないって聞いて、さやけんさんのことだから絶対無理してるんだって思ったのよ。
来てみたら案の定!これはダメだ!と思ってね、やることをやっただけよ。本当によくがんばったわね。」

と涙が出そうになるほど素敵な言葉をくれました。

そしてこの月、看護主任さんは定年退職しこの病院を去ると聞き、他の助産師さんからの頼みもあって似顔絵つきの色紙を描かせてもらうことができました。

このご恩、一生忘れません…!

 

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⇒作者:さやけんさん
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本記事は個人的体験談などに基づいて作成されており、脚色なども加えられている場合もあり、必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。この記事の情報を用いて行動される場合、ご自身の責任と判断により対応いただけますようお願い致します。尚、記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。
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