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ずぼらの力で主婦の仕事を乗り切る方法!【子育ては「ずぼら」な方がうまくいく④】 by 三浦直子

   

 

●やる気のない時はハードルを下げる

「ずぼら力」とは、すべてを完ぺきにやろうとせず、どうしても気を遣わなければいけないところには気を遣い、手を抜けるところは極力手を抜いてずぼらになる力のこと。

今回は、「ずぼら力」を仕事に活用する方法をお話しします。

主婦の仕事って本当にきりがないですよね。子供の宿題も見てやらないといけないし、家族の食事も作らないといけないし、洗濯や掃除もしないといけない。疲れている時などは、どうしてもやる気のない日もあります。そんな日は自分のハードルをおもいっきり下げて、「今日はこれをやっただけでも上出来!」と自分に合格点をあげてみてはどうでしょうか?

会社勤めの頃、どうしてもやる気の出ない日は、「今日は会社に来ただけでオッケー」と自分の中で設定していました。「もう最低限の労力しか使わない」と決め、いかに最低限の労力で1日を乗り切るかを知恵を絞って考えるという、前向きだか後ろ向きだかわからない戦法。どうしてもやらなければならないことをリストアップして優先順位を決め、最優先のことはやり、翌日に延ばせるものは延ばす、単純作業などなるべく労力の少ない仕事をやるようにするのです。

 

●ちょっとぐらい手を抜いても誰も困らない

主婦業なら、どうしても家事をやる気のない日は、もう最低限のことしかしない。どんなにやる気がなくても家族の食事は用意しないといけないわけですが、それもどうしたら最低限の労力でこなせるか考えます。お惣菜を買ってくるもよし、ご飯だけ炊いて刺身を乗っけるもよし、野菜不足だと思ったらトマトのざく切りを添えれば完ぺき。

1日ぐらい節電モードで最低限のことしかしなくても、誰も困りません。

しかも、家族のために知恵を絞ってるんだから、ただ怠けているのとは違います。だから大丈夫!「こんな気分なのにサボらずに家事してる自分ってエラい!」ぐらいに思うのがコツです。

●役員仕事はこう考える

母親業をやっている以上、避けて通れない仕事、それは「役員」

これは子育ての「聞いてないよー!」という部分でした。子供が小学校に上がると本当にいろんな役員があってビックリしました。PTAにスポーツ少年団に子供会、自治会などなど。

子供が保育園の時、「一番の働き時は子供が保育園の時」というのをよく聞いていたんですが、「小学校の方が子供の手もかからないのになんでだろ?」と思っていました。なるほど、こういうことだったんですねえ。

PTAの場合、多くは「子供一人につき1回」という掟があります。うちは一人っ子なので1回で済みますが、周りの3人子供がいるお母さんたちは3回やっている人も多く、心の底から尊敬します。

息子が2年生の時、PTAの役員決め独特の、「立候補する方いませんか」「シーン…」というあの空気の重さに耐えきれず、つい立候補してしまいました。

その時には、「もう、新しい会社に転職したと思おう」と腹をくくりました(お給料は出ないけど)。引きうけたからには責任が発生するのは仕事と同じですからね。そこはずぼらでもやらねばならないところ。

ただし、ニガテなことはしない、そして無理はしない。

いかに最低限の労力で乗りきるか知恵を絞りました。

●役員仕事にもメリットはある!

しかし、何かとマイナスイメージのあるPTAの役員ですが、実際にやってみて良いこともたくさんありました。そこで発想を変えて役員仕事を思いっきりポジティブに考えてみたいと思います。

うちは息子が1年生になるタイミングで今住んでいるところに引っ越してきたので、周りに誰一人知り合いのいない状況でした。でも、役員をやったおかげで知り合いが増えて、いろんな情報が入ってくるようになったのは大きなメリットです。

そして役員を引きうけて何より良かったと思うのは、「人に感謝される」ということ。その年はPTAの役員と息子のサッカーチームの役員の両方を引きうけたんですが、おそらく今までの人生で最もたくさん人に「ありがとう」と言われた年でした。なんだか徳を積めた気がします。これで来世に虫に生まれかわったりすることはないでしょう(笑)。

「恩送り」という言葉があります。恩返しは特定の人にお世話になった人に直接お返しすることですが、恩送りは恩を受けた相手に返すのではなく、他の誰かに恩を送っていくこと。その役員をやった1年で今までの人生で周りの人に受けた恩を少しは返せたのかな、なんて思います。

PTAの役員に限らず、面倒くさい仕事を引きうけた時、

恩送りだと思えば、

モチベーションも上がるのではないでしょうか。

●休めるときには堂々と休もう

「主婦の仕事には休みがない」とよく言われます。でも、それっていったい誰が決めたんでしょう?

マジメな人ほど「仕事も家事も子育てもちゃんとやらなくちゃ!」とすべてに頑張ってしまい、疲れ果ててしまいます。何を隠そう、昔の私もそう。ずぼらですが、根はマジメなんです(笑)

子育てを始めたばかりの頃は「子供には栄養バランスが整った食事を!」と思って頑張ってたし、フリーランスで仕事を始めたばかりだったので、「ここで仕事を断ったら依頼が来なくなる!」と、来る仕事を拒まず、睡眠時間を削って馬車馬のように働いていました。

 

●イライラし始めたら生活パターンを見直そう

しかし、好きで始めた仕事のはずなのにだんだん労働意欲は低下してくるし、切羽詰まってくると、子供に対して普段は流せるようなことにもイライラして必要以上に怒ってしまったりして、子供に「やつあたりだ!」と言われることもありました。

仕事を楽しめなくなったり、必要以上にイライラしはじめたら、生活パターンを見直す時期かもしれません。

おもいきって休んでみると、あら不思議、意外と誰も困らない!

自分が仕事を断っても他にやってくれる人がいるし、ちょっとぐらい家事をやらなくたって支障はありません。あれほどがむしゃらにやっていたのはいったい何だったのか?という感じ。

 

●キャパシティは人それぞれ

周りでばりばりと仕事をこなしている人を見ると、「私の頑張りが足りないんじゃないか」と焦りを感じることもあるかと思います。

私の周りでも、子供を3人育てながら仕事して、PTAの役員もやって、地域の役員もやってという人がいます。そういう人を見ると、子供一人育てるだけでひーひー言ってる私は「気合いが足りないんじゃないか?」と思ってしまったこともありました。でも、人それぞれキャパシティも持っている能力も違うので、こればかりは比べてもどうしようもありません。

ここは自分の心の声を聞いてみて、疲れたら休む!以上!

例えば専業主婦の人が、「仕事してないのに子供を一時保育に預けて息抜きなんてしていいのかしら?」と思うこともあるかもしれませんが、いいんです!

自分のキャパシティがいっぱいだと思ったら遠慮なく息抜きするべき。「休んでる場合かしら」とナゾの罪悪感を持つ必要はありません。

「主婦の仕事には休みがない」なんて呪縛です。堂々と休みましょう!

次回は、「“ずぼら力”を活用する方法 家事編」。主婦の仕事でも最も負担の大きい「家事」に焦点を当てて、ずぼらに乗り切る方法をお話ししたいと思います。

 

 

 

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