<広告>

オタクになり癒されていく心の傷。しかし、ひきこもりは重症化していき…【性被害に遭って10年ひきこもった私が娘と出会うまで⑧】 by たんこ


12

 

 

朝寝て夕方に起きる昼夜逆転生活になり、布団とパソコンを往復するだけの生活。
運動は出来ず身体は太り続け、身なりなど気にせず、入浴も週に一度できればいい方でした。
今では風邪や断水で一日お風呂に入れないだけでつらいのに、この頃の私は何も感じませんでした。
むしろ、浴室で自分の身体と向き合う時間が苦しく、入浴のたびにフラッシュバックと戦っていました。

インターネットでは饒舌に文字を打てても、言葉を一言も発しない日が当たり前に続き、
声の出し方も忘れるほど。

傍から見ても、自分から見ても、お先真っ暗でした。
思春期だった弟には、こんな姉の存在は本当につらかったと思います。
父にも、母にも、本当に申し訳なかったです。

 

でも、変わろうにも、変わる勇気がありませんでした。
コンビニに好きなものを買いに行くことすら出来ず、服は一年中ブカブカなジャージ。
自分の姿を誰かが見たら、近所の人が見たら、家族が笑われてしまう。
そんな思いで、私は必死に自らの存在を消そうとしていました。

 

 

憧れの人と出会い、“ああなりたい”と思ってはいても
私の心はどこか諦めを抱いていました。
忌まわしい記憶はどこまでも付きまとい、自分の身体はもう元には戻らないと絶望していました。

“変わろうとしてもどうにもならない”
“私は変わることは出来ない”

かつての同級生たちが青春を謳歌していても、ちょっと早い結婚報告のハガキが来ても、
私は羨ましいとは思いませんでした。
あまりにも別世界の話すぎて、私はもうたどりつけない世界なのだという思いが強すぎて、
純粋に「おめでたいなぁ…」とほっこりするだけでした。

私にはどう考えても無理な話でした。
私はこの状態のまま、10年という長い月日を薄暗い部屋の中だけで過ごし、
年は20歳を過ぎていました。
娘が今年10歳になったことを考えると
その年月の長さを、重さを、ひしひしと感じることができます。

 

成人式にはもちろん出ることができませんでした。
こんな姿、誰にも見せるわけにはいきません。

でも、今、我が子の写真を節目節目で撮るたびに
両親に申し訳なかったなと、胸が締め付けられます。
卒業式の写真も、私には一枚もありませんでした。

 

私は本当に親不孝者でした。
生きているのが申し訳ないと何度も思いましたが、行動する勇気もなく、
両親の庇護のもとに、私は生き続けていました。

こうなった理由を、家族には話すことも出来ません。
〝家族が知ったらショックを受けてしまう〟という思いで、ひた隠しにしていました。
母が怒りや不安をぶつけてきた時もありました。
でも、真実を知られてはいけないと、私は黙ることしかできませんでした。

 

つらい思いを吐き出せるのは、インターネット上の友達だけ。
ですが、また、このネット友達がとてつもなく優しかった。

私の人生を変えることになる二人。
そのネット友達とはもう5年以上の付き合いでした。
好きになった共通のジャンルで、少しマイナーな、キャラクターの好みが同じ。
チャットで話せば5時間は優に話し込んでしまい、一緒に創作活動もするくらいでした。

この二人とはもちろん会ったことはなく、顔も知りません。
私がひきこもりだと知ると、私が行きたくても行けないオタクイベントに足を運び、
購入したグッズや本を郵送で送ってくれるほどでした。

そこには毎回、手紙が添えられていました。

顔は知らないけれど、私の勝手なイメージでその二人は、
少しやんちゃな明るいお姉さんと、
のほほんとした、穏やかなお姉さんになっていました。

 

 

そんな二人にある日、私は切り出されます。

「大変かもしれないけど…」

「私たちなんかには、想像もできないくらい、つらいかもしれないけど…」

「たんこちゃんにも、人生の楽しいところを味わってほしい」

〝脱ひきこもりに挑戦してほしい〟という、言葉でした。

ちょうど同じ頃、両親が、通信制高校というものの存在を教えてくれました。
登校は一ヶ月に一度だけ。あとは家で勉強すればいい。

でも、一度だろうと、家の外に出なければいけません。
この私が……

だけど、一歩踏み出さなければ、何も変わりません。

失敗するかもしれないけれど……

でも、私には、失うものはありませんでした。

だけど、背中を押してくれる人が、こんなにもいる。

私は、22歳の時、通信制高校に入学することを決めました。

 

 

~第1話はこちらから~

<広告>

 

すくパラNEWS公式YouTubeチャンネル毎日更新中!
チャンネル登録お願いします!

フォローしてたんこさんの最新記事をチェック!

⇒たんこさんの作品をもっと読みたい方はこちらから

作者:たんこさん

インスタグラム kei_mio

しくじり育児エピソード大募集!
c1ed5dd4765b7d63d0a30c1f9533c339

12
【性被害に遭って10年ひきこもった私が娘と出会うまで】
▶ 他の話も読む

フォローしてたんこさんの最新記事をチェック!

  トラブル, 女の子 ,

<広告>
本記事は個人的体験談などに基づいて作成されており、脚色なども加えられている場合もあり、必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。この記事の情報を用いて行動される場合、ご自身の責任と判断により対応いただけますようお願い致します。 尚、記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。

  関連記事

関連記事:

「怒ってないから帰ってきて」夫の所業に耐えきれず家を出た妻への電話…これ優しさ?【妻が突然家を出て行きました #48】 by ずん

関連記事:

「今やってるから待ってて!」濡れた髪で40分放置の美容院 …その後の対応、普通じゃない【美容院に行ったのに施術しないで帰らされた話#4】by まめごママ

関連記事:

「あんたを利用したい」不遜な態度で責め立てていた男の真意と過去が明らかに…!?【ママ、辞めます。 #50】by 星田つまみ

関連記事:

「うちの妻が困ってるようですが?」付きまとうママ友の夫に放ったひと言…次の瞬間【我が家に依存する迷惑親子 #47】by みつけまま

関連記事:

「朝の7時にピンポン」 断ったのに…!ママ友が笑顔でやってきた理由が怖すぎた【我が家に依存する迷惑親子 #29】by みつけまま

関連記事:

「見られた…!」寝ぐせをごまかす男、朝からフルスロットル【うちはおっぺけ~3姉妹といっしょ167話-2】by 松本ぷりっつ

関連記事:

職場に広まったある噂…彼女が語った“娘の最期”の本当の理由とは【あの頃私はバカだった 第143話】by こっとん

関連記事:

理不尽な先輩や会社に反撃!パート先の“食品管理トラブル”を知った末に下した決断は?【お局率90%の職場に入社した話 #17】by こんかつみ

関連記事:

「かわいそうに」の一言で限界に…オムツかぶれを責めた義母へ新米ママがぶつけた本音【オムツかぶれで義母と喧嘩勃発 #2】by ゴツ美