謎のおじさんの素性を知って驚きと後悔…、落ち込む私に友人が言った言葉は…?【お昼寝難民と謎のおじさん⑧最終話】 by 星田つまみ
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不安そうな私の質問に、
学芸員のお姉さんは笑顔で答えてくれました。
「博物館は社会教育の拠点として、
多様な世代が学べる場となることを
目的にしています。
なので、
参与は早急な安全対策の必要性を、
市に再三説いて改善を要望しています。
息子さんのように、好奇心旺盛な
小さなお子様はもちろん、
ハンデを持つ方々にも気兼ねなく
来館していただける館にする。
それは当館職員の総意であり、
参与はご自身の責務と考えておられます」
学芸員のお姉さんの言葉から
あのおじさんの強い信念を感じました。
また、お姉さんは、
赤ちゃんや子どもも
気兼ねなく来館できるように
授乳調乳室やおむつ替えの台、
子ども用トイレ設置、ベビーカーの貸出など
ここ数年※でかなり設備が整ってきたことも
説明してくれました。
(※6年前のお話です)
ただ、貸出ベビーカーの荷重に耐えない
少し大きな子どものお昼寝の
設備を常設することは難しいので、
授乳室前のソファースペースに
空きがあればご利用いただくか、
今回のような臨機応変な対応が限界。
とのことでした。
海風が冷たくて、私は肩をすくめましたが
息子はとてもはしゃいで、駆け回り
寒さなんて感じていない様子です。
ふと博物館の2階窓に
こちらを見ているような人影が…
「あのおじさんかもしれない」と思い
私は頭を下げました
人影は軽く手を挙げたような…
そんな気がしました
新幹線での帰路、
同行した友人たちに
この旅で迷惑をかけたことを謝ると、
自分の捉え方とは全く違う反応が返ってきて
驚きました。
友人たちは、別れ際に
「また行こうね」という言葉を
かけてくれました。
にぃくんと二人で家までの電車に揺られながら
小型のスーツケースとおみやげの紙袋、
そして手荷物のリュックという自分の
持ち物を見渡して、思いました。
「今にぃくんが寝たら、電車を降りられない!?」
私は、旅の帰路で疲れているだろう息子を
なんとか寝かせないように
ハイテンションで話しかけ続けました。
そして、思いました…
やっぱり、
「座るところさえあれば大丈夫」
ではない!
出先でのお昼寝対策は、次の旅行までに
ちゃんと考えておかなければ!
~最後に~
寝ない子は寝ないし
お昼寝途中で起こしても
機嫌が悪くない子もいると思います。
でも、一旦寝るとなかなか起きない子、
無理に起こすと機嫌が悪くて
自分で歩くこともままならない子も
います。
親も、
20キロ越えた子でも余裕で抱えて移動できる、
という方もいるし、
抱っこは無理でもおんぶなら全然いける
という方もいるし、
でも、そうじゃない人もいます。
子どもそれぞれ、親それぞれの状況次第で
大きくなってもベビーカーや抱っこ紐を
当たり前に必要としている場合もあります。
同じ視点で考えることが、
なかなか難しいことだとは思いますが、
このお話を描いている間にも
「私もそうだった」「あるある」
「毎週末それで困っている」
という声が聞け、
「ヒップシートは持ち歩き便利だよ」
「コンパクトな抱っこ紐、いろいろあるよ」
「行き先によっては
ある程度大きくなってもベビーカーいる」
など、
対策についてのアドバイスもいただけて、
とてもありがたかったです。
最後まで読んでくださった皆様。
有益な意見をくださった皆様に
心から感謝しております。
星田つまみ
なお、冒頭でも触れていますが
登場人物の名前および立場、団体名、
地名、施設名等は架空の物となります。
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