留学生が疲弊した子育てママに与えた大きな影響【子育てママがホストファミリーやってみた③】 by すぬこ
【すぬこ家のスペック】
すぬこ→専業主婦
夫→名古屋に単身赴任して3年ののち、戻ってきたサラリーマン。帰りは毎日午前様。
ムスメ→幼稚園年中、おしゃべり、活発!
ボウズ→1歳8ヶ月、おとなしい!
アナ→メキシコからの留学生
【留学生との5人家族生活】
さて、バタバタとしながらもアナとの5人家族生活が始まりました。
彼女の日本語学校でのクラスは午後からなので、私が夫とムスメを送り出し、ボウズと一息ついている頃、アナが起き出します。
【留学生の朝ご飯】
日本語学校のルールにもあるとおり、朝ご飯は、家にあるものを自分で用意して食べてもらいます。
いろんな子たちが来たのですが、みんな基本、朝ご飯は軽いですね。
そもそも、私がきちんとした朝ご飯を家族に提供していなかったということもあるんですけどね。
たまたまその頃ホームベーカリーが流行っていたので、うちで焼いたパンや、買い置きの菓子パンや、バナナとヨーグルトとか。
イタリアの子は、毎朝ビスケット2枚を紅茶に浸して食べるのが定番らしくて、マリービスケットは切らさないようにしてました→これもチビたちがすぐに真似をします。
また、アメリカから来た子にヌテラというチョコスプレッドを教えてもらって、それをコストコで見つけて買っておいたら、もう、ものすごい量のスプレッドをパンに塗りたくって食べてました→これもチビたちがすぐに(以下略)。
飲み物も自分で買ってきたり、家にあるコーヒーや紅茶をのんだり、緑茶を飲んだりするのですが、ある子は気づいたらカルピスを原液でゴクゴク飲んでました、しかもおいしいって笑。確かに減りが異常に早かった汗。
おうおうおうおう、それは薄めて飲むものなんだよって慌てて教えたりして。
さて、アナはゆっくりめの朝ご飯を食べて、日本語学校へ。彼女は日本のメロンパンが大好きだったので、メロンパンは切らさないようにしていたなー。
【私達が外国人アナからの受けた影響】
家に帰ってくるのは18時頃。ちょうど晩ご飯を用意している時間です。アナは30才。私と7歳しか変わらないので、ちょっと年の離れた妹みたいな感じです。
「ただいまー」と帰ってきて、手洗いうがいをしてもらって、夕飯の配膳などを手伝ってもらいます。
Suicaの使い方にも慣れて、学校の近くのSoftBankショップでプリペイド携帯も買って、早めに家を出て学校の前にビックカメラに寄って電子辞書も買って…って、日々どんどん日本の生活に慣れていく。すごい適応力。
そして、夕飯どきに、たくさん話をして、ムスメのマシンガントークにもだんだんついていけるようになる。彼女は私から見たら品と知性と教養の塊のような人で、自分の国の歴史や、良いところと悪いところをきちんと把握して私たちに話してくれる。私は日本のことをこんなに他国の人に説明できるのだろうか、という恥ずかしさも感じます。
毎日、髪もボサボサで、ご飯も立ち食いで、子供を叱り飛ばしてばかりで疲弊している私とは別次元。アナの世界から私が一番刺激を受けていたと思います。それで私は自分の中でバランスが取れて折り合いがついていたのかも。
物理的に大変なことは耐えられる。精神のバランスが取れなくなったら自分は潰れてしまう。それを防ぐためのひとつの手段がホストマザーだったんだと今になって思います。
子供達も、異国の人と一緒に暮らしているという気負いなど全くなく、ただ、話し相手が増えたという喜びだけ。私が話を聞いてあげられないときも、アナがムスメの他愛ない話をきちんと聞いてくれています。ありがとう。。。
【ホストファミリーの休日】
幼稚園のない土日。子供が小さかったので、家族で出掛けることも多かったのですが、一緒に出掛けたり出掛けなかったり。日本らしいところでは全然なくて、水族館だったり、アスレチックだったりもして。
でも、彼女も日本語学校で友達が増えてくると、そっちのお付き合いで出掛けたり、ひとりで日本庭園に出掛けたりなども多くなります。あとは、洗濯やアイロンがけ、部屋の片づけ、テストに向けた勉強。ときどき、職場からのメールに対応したりもしていました。大学の先生ですからね、学生からのメールも多かったみたいです。
【平日、子供たちが寝た後は2人でひたすら話した】
ふたりで話すことも多かったです。15人来てくれた中で、アナとが一番年齢が近かったので、テレビを見ながらだったり、ただ、ひたすら話していたことも。
メキシコの中では上流の暮らしをしていて、大学の教授で、という自負がアナの中ではあったみたいなのですが、ここでそういう肩書きを下ろして、ひとりの人間として生活するというのは非常に大きなカルチャーショックだったと後になって話してくれました。そして、ここで暮らすことで、人生で大切なのは名誉や地位ではないということを知ることができたという話もしてくれました。
そんなたいそうなことをこちらもしてあげたわけではありません。彼女の人生の中でのほんの数ヶ月、プラスの何かを感じ取ってもらえただけでも私は嬉しいです。いやむしろ、私がいろいろ教わることのほうが多かったと思っています。
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