コミュ障すぎて面接に落ちまくる私!飛び込んだ夜間部は優しさにあふれていて…【性被害に遭って10年ひきこもった私が娘と出会うまで⑪】 by たんこ

もちろん、ダメでした。
場所を変えようが、私の怪しく挙動不審な佇まいも、声の小ささも、
ボキャブラリーの貧しさも変わりませんでした。
頑張って声を振り絞っても、10年まともにしゃべらなかった私の声帯は弱り切っていました。
「……?」と眉をひそめる先生方の表情は今も忘れられません。
やっぱり、ダメだった…。
変えようがない事実。
でも、私はなぜか前向きでした。
面接官となった先生の熱さに、心底惚れてしまったのです。
“この先生のもとで学びたい…!!”
私はなんとこのあと三回、この専門学校の門を叩くことになります。
まさに三顧の礼。
自己肯定感は低いくせに、なぜか挫折に強かった。
それは今まで私がゲームばかりしてきたせいもあるかもしれません。
今は倒せそうにないボスキャラも、レベル上げをしていればいつか倒せる…!!
という、いい意味でのゲーム脳になっていたのです。
その結果、先生方も根負けしたのか、
私はこの専門学校夜間部の入学許可をいただきます。
本当に、いま思うと申し訳ない執着の仕方でしたが、
結果的には、合格してよかった。
なにせ、この学校に合格していなければ、私は娘と出会うことができなかったのです。
専門学校への進学が決まり、私は一人暮らしを始めることになります。
脱ひきこもりしたと思ったら、ひとり暮らし。
いま母に聞いても、本当に信じられない展開だったと振り返ります。
一方の私は、脱ひきハイであまりよく覚えていないのですが、
一人暮らしに対する不安はまったくもってありませんでした。
父が都内勤務であったせいもありますが、
初めて降り立つ土地であっても、東京のその街は
かつてゲームで来たことがある場所だったのです。
地の利、ある…!!
こうして私は、脱ヒキしかけの通信制高校生から、
“一人暮らしの専門学生”になるのでした。
ドキドキの専門学校生活…
それはまさに…
夜間部パワーに満ち溢れたものでした。
人見知り丸出しの挙動不審な私に、まったく動じないクラスメイト!
漫画から出てきたヒロインみたいに話しかけてくれるクラスメイト!!
年齢層は幅広く、当時25歳だった私がまだ若い方という布陣で
元営業マンというお兄さんや、アパレルに関わってきたおしゃれなお姉さん、
それだけでなく、芸能関係にいた方や、SEだった方、スポーツ関係…
本当にいろいろな方がいました。
人生経験が豊富なぶん、私のようなちょっとヤバイ人間にもまったく動じず、
優しく話しかけてくれます。
この環境が、本当によかった。
夜間部を薦めてくれた友人Bの先見の明には感謝するしかありません。
脱ヒキして、進学してみたいけど…という不安のある方には
ぜひ夜間部を薦めたいくらい、本当にこの選択はよかったと思います。
昼間部より短時間で学びつくさなければならないため、難しくなる部分はあると思いますし
オトナ同士だからこそのゴタゴタも無いことは無いのですが、
もしお子さんがしんどい思いをして進めなくなってしまった時や
ご自身の学びなおしの機会の際にも
夜間部と言う素敵な選択肢もあるということは、覚えておいていただきたいです。
優しく明るいクラスメイトに囲まれ、始まった専門学校生活。
しかしそこには、医療系専門学校ゆえの、
元ひきこもりにはちょっとハードな、あるルールがありました…
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作者:たんこさん
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