『大嫌いなひと』との10年間【めおと34年も続けると㉕】 by 山田あしゅら

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◆今までのお話

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※これは3年前、平成31年(2019年)3月末のお話です。

 

義母が移った病室は個室ですが窓が小さく

ベッドからは外を見ることが出来ませんでした。

もっとも

義母は既に身を起こすことも難しい状態です。

 

意識も混濁したままで

窓の外の季節も春だか秋だか…。

 

 

声をかけても表情はなく、時折うつろに中空を見つめる義母は

今自分が置かれた場所さえ分かっていないのだと思います。

 

厳重管理され、人数制限など細かい規則がある隔離病棟ですが

家族の面会は意外なほど制限がありませんでした。

いや、むしろ

遠くて今後通うのが大変だからと業者の洗濯サービスを申し込んだら

 

 

と、看護師さんからくぎを刺されたくらいです。

 

そういえば、ここしばらくの急な転院のドタバタで

義母とじっくり顔を合わせるのは久しぶりです。

 

 

※次ページに続きます。

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