【不妊治療の基礎知識】マンガで妊活応援！妊娠したいママのための基礎講座

【不妊治療の基礎知識】

二人でできることはいろいろ試してみたけれど・・・という場合には、お医者さんのチカラを借りて不妊治療をする、という選択も。
でも、そもそも不妊とはどういう状況を指すのでしょうか。その原因は？不妊治療ってどんなことをするのでしょうか？

不妊の原因

とかく不妊の原因は女性の側にある、と思われがち。
でも、男性の側に原因があることも少なくないんです。
大事なことは、お互いを尊重し、協力し合いながら原因を探り、対応策を考えること。
それでは不妊が起こる理由として、具体的にどんなことが考えられるのでしょうか。

不妊とは？

不妊とは、一般的に「妊娠を望んでいる夫婦が、そのために性生活を営んでいても2年間妊娠しない状態」にあることとされています。

この2年間という期間の設定は、特に厳密な根拠があってのことではありません。
というのも、妊娠を望んでいるため避妊をしないで性生活を送っているカップルのうち、1年以内に8割、2年以内に約9割が妊娠するという実証データに基づいているからです。
したがって不妊は、このようなカップルの1割程度、ということが推測されるのです。

最近では1年以内に妊娠しない場合を不妊と呼ぶこともあるようです。
また、婦人科系疾患を抱えている場合や高齢出産を考えている場合は、2年ではなく1年程度で妊娠しなければ不妊と見なし、何らかの治療を開始したほうがいいのではないか、という動きも出ています。

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不妊の原因はどちら？

妊娠は女性の体内で起こることから、不妊の原因は女性にあると思われがちですが、決してそうではありません。

実際には、女性側に原因がある場合が約40%、男性側に原因がある場合が約40％、原因不明のものが約20%であるといわれています。
不妊治療には、パートナーと協力して取り組みましょう。

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パートナーと協力して取り組みましょう

では具体的に不妊の原因を見てみましょう。

不妊であるということは、妊娠に至るまでの排卵・受精・着床のステップのどこかで何らかの問題が生じているからだと考えることができます。

大まかに分けると、次のようなことが言えるでしょう。

〇そもそも精子が膣内に来られない

　男性）勃起障害（ED）

〇精子／卵子ができない

　男性）精液中に精子がいない、精子の数が少ない
　女性）排卵がない、卵子の発育が悪い

〇精子と卵子が出会えない

　男性）精子の動きが悪い
　女性）頚管粘液の量が不充分、卵管が詰まっている

〇受精卵が着床できない

　女性）子宮内膜に問題がある、子宮筋腫がある　等

これ以外にも不妊の原因はありますし、病院で検査を受けても原因が特定できない場合もあります。

このように、不妊の原因は、女性も男性も同じように抱えているのです。
したがって、不妊の原因を特定するためには、男性と女性がお互いに協力して取り組むことが重要になってきます。

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最も一般的な不妊治療「タイミング法」

不妊治療としてもっとも一般的で経済的負担も小さいのが「タイミング法」です。
基礎体温などのデータを利用しながら、最も妊娠しやすい日を特定する方法です。

タイミング法とは？

ここでは、もっとも基本的で、経済的負担も小さい不妊治療法のひとつであるタイミング法についてみていきましょう。

タイミング法とは、「女性の排卵の時期に合わせてセックスを行うこと」によって妊娠させる治療方法です。
医師は、女性の排卵日を予測することで、最も妊娠しやすい日を特定し、そのタイミングでセックスをするようアドバイスをします。

超音波検査で排卵日予測の精度を上げる

排卵日を予測する際は、基礎体温表の分析が非常に有用ですが、約24時間しか生きられない卵子の排卵をより高い精度で知るために、基礎体温のデータに加えて、経膣超音波検査が行われます。

経膣超音波検査は、卵胞の大きさをチェックする検査法です。
主席卵胞は、徐々に成長していき、成熟しきったところで破裂して卵子を放出します。この現象は、卵胞の直径が20mmくらいにまで成長すると起こることが分かっています。
要するに経膣超音波検査は、卵胞の大きさをモニターすることで排卵日を特定しようとする方法論です。

タイミング法は、精子にも卵子にも特に問題がなく、通路である卵管や子宮にも大きな異常がない、という前提のもと、より効率よく精子と卵子を出会わせることを目的とする方法です。

したがって、精子や卵子自体に問題を抱えている場合や、精子・卵子または受精卵が通過する卵管や子宮に問題がある場合は、別の不妊治療方法を試す必要がでてきます。

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人工授精で不妊治療

「人工授精って聞くだけでなんだか尻込みしちゃう・・・」。
でもその原理は、人の手を借りて精子と卵子が出会いやすくしてあげる、ということなんですよ。

人工授精とは？

タイミング法で妊娠できなかったカップルが、次に取り組むケースが多いのが人工授精です。

人工授精とは、精子を子宮の中に直接送り込むことで妊娠する確率を上げる方法のことです。
タイミング法では、精子と卵子が出会えない原因に働きかけることができませんでしたが、人工授精は精子と卵子の距離を縮めてあげることで両者を出会いやすくする、つまり受精しやすくする方法です。

人の手で精子を子宮に送り込むこと以外は、自然妊娠とほぼ同じプロセスをたどりますので、人工授精も排卵日にタイミングをあわせて進めることになります。

まずはあらかじめ基礎体温を測ったり、経膣超音波検査で排卵日を正確に予測します。
人工授精は、排卵日当日（もしくは前日）に実施されます。

人工授精のプロセス

人工授精では、まず最初に男性の精液を採ります。病院に行ってから採る場合と自宅で採って病院に持っていく場合があります。

採取された精液から、様々な手法を使って、元気な精子のみを選別します。最近の病院では、ほとんどがこのような精液の洗浄・濃縮を取り入れているようです。

次に、濃縮された精液を子宮に注入します。少量の精液をやわらかいチューブでできた細い管に入れて、子宮の内腔に注入していきます。注入後は30分ほど安静にすればそのまま帰宅することができます。

人工授精と聞くと、何やらテクノロジーを駆使した方法のように思われますが、精子を子宮に送り込むことだけが人工的な部分で、それ以外はすべて自然妊娠とまったく同じ流れになります。

人工授精の妊娠率

人工授精の妊娠率ですが、1回の人工授精での妊娠率は約1割程度だと言われています。
1回の費用が1～3万円程度と比較的安くすむことと、カップルの精神的負担が軽いことから、何回かチャレンジしてみるのが一般的です。

人工授精にチャレンジするには、受精や着床ができる環境が整っていることが条件となります。
人工授精でも妊娠できない場合は、次のステップとなる体外受精へと不妊治療は進んでいきます。

先輩ママの不妊治療体験談　～不妊治療どのくらいしましたか？
～

最初の病院から妊娠まで５年。かお蔵 さん

普通の産婦人科で人工授精を１０回。　不妊治療専門の病院に移ってから体外を１回。
顕微授精を３回して妊娠しました。
最初の病院から妊娠まで５年。　専門の病院は１年でした。　
３０歳で治療開始し、３５歳で出産しました。
途中、休み休みの治療でしたので５年も掛かってしまいました。
人工授精からステップアップするのに気持ちの切り替えが出来ず、ずるずるしてしまいました。
顕微授精の２回目で妊娠できなかった時は、正直、気持ち＆体力的に私はぼろぼろでした。
頑張っても結果が見えない不安と苛立ち。　でも、先生と主人が諦めずにもう１回だけ頑張ってみようと背中を押してくれたので３回目にチャレンジしました。
妊娠は本当に奇跡です。　
これだけは言えますが、病院選びは慎重に。　先生との相性も有りますしね。

初めて病院に行ってからほぼ1年で妊娠！マキヲ さん

体外顕微授精2度目、初めて病院に行ってからほぼ1年で妊娠しました。

と言っても年齢や状況でパターンは違ってくると思います。
私の場合は夫婦ともに妊娠に問題はなかったものの、高齢だったのもあって最初から体外受精でしたが、例えば35歳以下、夫婦とも何の問題もないようであれば①排卵誘発剤の使用→②人工授精(夫の精子を採取して子宮に入れる)→③体外受精(精子、卵子とも採取して体外で受精したものを子宮に戻す)、と言うのが一般的なパターンだと思います。
当然ですが、後ろに行くほど大変ですし、お金もかかります。

尚、人工授精や体外受精の場合は、排卵誘発剤を使って排卵を促しつつ「生理がきたら〇日目に来てください」と言う進行状況になるので、お仕事をしてる方はそれなり急な休みや半休をとる覚悟が必要だと思います。正直、二度目で無理ならもう諦めようと思ってました(^_^;)。

もっとも病院によって色々方針があるでしょうから、まずは病院を探して一度行ってみた方が確実だと思いますよ。

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