仮面浪人を希望した次男と別の道を選んだ長男 by きたぷりん
5月のある日のこと
大学1年の次男が大学の同級生のヤバイ状況を話していました。
必修とは必修科目の事。
大学では必修科目と選択科目があり、必修科目は必ず取らなければならない科目です。3回休めばその時点でその単位は取れなくなり、落とすことになります。
次男の大学では時間割の関係でか、教科によっては落とすと2年に上がれないものもあるようです。
さて、話に戻ります…。
履修登録とは、4月に行うその科目を修めるための登録です。
登録して悪い成績が残るなら初めからとらないでおくということか?
次男の大学で仮面浪人している人もいれば、別の大学で仮面浪人して入学する人もいる…。
なんとも複雑です…。
◆仮面浪人とは…?
仮面浪人とは、志望校が不合格で滑り止めに合格した場合、入学はしても実際は浪人生と同じように来年別の大学を受験する大学生のことを言います。
仮面という名前から、みんな大学生をこなしながら並行して受験勉強をするんだと思ってましたが、籍だけ置いてガッツリ浪人生活という人もいるようです。
確かに、私立文系志望だったら教科は受験科目は3教科なので、ひょっとしたら大学生活を送りながらも仮面でできるかもしれません。
でも、国立志望の場合受験教科は多いし、またセンター一次二次対策しないといけない。
それに加えてもし理系の学生だったらレポート提出も多いし、並行して受験勉強はそうとうキツイ気がします。
◆国立に行きたかった次男の場合
次男も実は国立に落ちた事が分かった時、一度だけ仮面浪人の言葉を口にしました。
いや、無理!
私立に受かっても国立落ちたら浪人するかなという心づもりはありましたが、理系の私立で仮面浪人なんて…そんな中途半端でお金がかかること、我が家では無理!
次男に考える暇を与えないよう、即お断りしました。
ただ、現在の大学入試の状況を考えると仮面浪人したい気持ちもわかります。
◆大学入試制度
現在の都市圏の大学に学生が集中する状況を緩和するため、文科省は2016年度から段階的に「入学定員厳格化」を始めています。
これは大学の規模別に、入学定員と実際に入学する人数の割合(入学定員充足率)を調整するもので、2018年度の場合、首都圏の大規模私大は1.10倍を超えると国が支給する補助金がもらえません。
それにより、合格者の人数を減らし補欠の人数を増やすという対策がとられるようになりました。
定員を大幅に超えられないので補欠からの繰り上げ合格も多くない。2018年の私立受験、受験生にとっては厳しいものだったと思います。
2019年度以降は基準が少し変わり、入学定員充足率が0.95~1.0倍の私大に私学助成を上乗せし、1.0倍を超える入学者数に応じ学生経費相当額を減額するようです。
大学によっては、来年さらに厳しくなるかもしれません。
また一方国立大学は、AOや推薦入試での合格者数を増やしています。これは文科省の「高大接続システム改革」によるもの(センター試験がなくなるのもその改革の一つ)。
点数至上主義ではなく、高校でどのような学習に取り組んだかが重要になり、これは現役生が有利です。
今年たとえ第二志望、第三志望に合格したからといって、翌年同じ大学に合格できるとは限らないのです。
そして長男の時は…。
◆病気で満足いかなかった長男の受験
長男は、1浪して臨んだ大学受験のまさに私立受験を受験していた時、インフルエンザに発症してしまいました。
第一志望受験中に熱が出て保健室で待機と連絡があり、その日は旦那が大学まで迎えに行き途中棄権…。朝は緊張しながらも体調良く第一志望の大学に行ったはずだったのに…。
ちょうど私大受験が立て続けにあった時で、微熱と頭痛が長引き結果全て不合格。
2浪は考えてなかったので受験後半、間に合うところに出願しどうにか合格をもらえ入学を決めました。
でも…長男が使っていた大学名が入った赤本を見ると胸が締め付けられます。
思わず、私の方から来年再受験の話をしました。
長男も再受験したい気持ちはきっとあったと思います。
でも、しばらくすると参考書をすっぱり後輩に譲り、受験の意思がなくなったのがわかりました。
仮面浪人は相当な決意と強い意思がなければ、なかなかできないものです…。
将来、大学受験も年に複数回の実施も検討されています。
現在の冬の受験は、インフルエンザの大流行、大雪による交通障害など問題が多いのでぜひ実現して欲しいと思います。
◆どの選択肢を選ぶか…
第一志望に合格しなかった場合、合格した大学に進学するか、潔く浪人するか、仮面浪人をするか…実際受験してみると思った以上に決断を迷うものです。
浪人、仮面浪人の場合、翌年必ず合格するとは限りませんし、志望校を落とせない緊張感もあります。
第一志望でなくとも入学してみるととても合っていたと思う場合もあるし、合格した大学でいい成績をとっていれば、編入や志望していた大学の院へ行く可能性もあります。
どれを選択しても、合格が最終地点ではなく、その後の大学生活をどう過ごすかが一番大事な事だなと思います。
作者:きたぷりんさん
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