病気がちな娘を持つワーママの私が選んだ『我が家の正解』【育児休暇後、会社勤めを続けられない。⑲~最終話~】 by さやけん
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それもこれも、あの頃に比べたら!
会社員だった頃に経験した驚くほど少ない収入の記憶が、この時の私の背中をずっと押し続けてくれていました。
辛かったあの日々に比べたら、今の辛さなんてなんてことはない!と思いながら頑張れたのです。
そしてなんと言っても…
退職してからというもの、病弱な娘が不調を訴えた時は熱がなくてもできるだけ保育園を休ませ、
発熱した場合は解熱後も咳がおさまるまでできるだけ休養をとらせるように努めました。
とにかくぶり返さないように。悪化させないように。
会社員だった頃は熱が下がれば保育園に登園させており、咳や鼻水がなかなか治らずにまた悪化させる。といったようなことがよく起こっていましたが
退職後、娘は風邪を悪化させることも、入院することも見事になくなりました。
まだ赤ちゃんだった娘がはじめて入院した時に病院の医師より
「3歳くらいまでは普通の風邪でも悪化させやすいでしょう」と診断されてから約3年。
退職がきっかけだったのか、ただただ娘が成長し体が強くなったためなのかはわかりません。
一瞬、「成長が理由なら、会社を退職しなくてもよかったかもしれないなぁ」なんて考えが頭をよぎったこともありましたが
この時はとにかく目の前の元気な娘の姿が嬉しくてたまりませんでした。
企業から2年がたったある日、はじめて会社員自体の収入を超えることができるようになりました。
これまでの頑張りは無駄ではなかったのだ。と、この日は夫婦で喜びを分かち合いました。
娘の体調が安定したこと、自分の収入がやっと家計の足しになれるようになったこと。
何もかも無駄ではなかったのだ。と、涙が出るほど嬉しい気持ちでいっぱいでした。
どんな形であれ、我が家はこれが正解なのだ。
そう強く感じました。
さまざまな工夫をし、育児と仕事の両立をうまくこなしている方はとても多いと思います。
その一方で、私ほどではなくとも出勤日数が安定せず、肩身が狭く辛い思いをしている方もとても多いと思います。
私はあまり要領が良いほうではなく、また体も強い方ではなく
失敗を繰り返したりうまくいかない日々を悲観してしまいがちで
なかなか前に進むことができずたくさんの迷惑をかけてしまいました。
それに対しても何をどう悩んでいいかわからず、答えの出ない自問自答を繰り返し続けていました。
この漫画の連載を始めるにあたり、
この内容であれば恐らく不快な想いを抱く方も多いだろう。とある程度予想はしていました。
けれども
きっと今も自分を責め、うまくいかない現実を悲観し、悩んでいる人がたくさんいる中
私の体験を踏まえて何らかの反面教師になるかもしれない。
もしくは万に一つ、誰かの希望になることもあるかもしれない。
リンコちゃんや上司のように、「今度は自分の番だから」と考えるきっかけになるかもしれない。
そんな想いから描き続けることができました。
自分も家族も急な病気や怪我に見舞われない補償などなく、幼い子どもたちの風邪を完全に予防するなんてほぼ不可能です。
体が強い子もいれば弱い子もいますし、職種によっては遅刻をするだけでも難しい場合があります。
何事も「こうすればうまくいく」という絶対の方法などありません。
それぞれ事情があるからこそ「こうすればいいのに」「私はこうしたらうまくいったのに」といった考えを押し付けることは不可能です。
だからこそ、失敗や反省を繰り返しながら
自分だけの、自分の家族だけの正解を見出していかなければならないのだなと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次回の連載も是非読んでいただけたら嬉しいです!
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