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ちょっぴり気難しい友達。それでも一緒にいたかった理由【みなみちゃんへ、愛を込めて②】 by おかゆ

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こんなことがあったのです。

 

絶対みなみちゃんだって寒かったはずなんです。

なのに、なのに!

着ていた上着を脱いで、私に羽織らせてくれたんです。

 

今まで友達にこんなことしてもらったことの無かった私は、とても嬉しく、10歳ながらみなみちゃんの優しさに感動してしまったのです。

みなみちゃんは色々気難しい所もあるけど、とっっっても優しい子なんです。

 

なので私はみなみちゃんという友達をずっと大切にしようと決めたし、これからも仲良くしたいと思うのでした。

 

 

【ひとつだけ…】

 

私が他の子と仲良くしていたりするとすぐに拗ねてしまって、無視されたり…ということも多々ありましたが、大抵次の日には何事も無かったかのように接してくれるので、私もだんだん慣れてきてしまっていました。

それに、心のどこかで「本当は優しい子だって知ってるし」と思っていました。

 

ですが…

私がひとつだけ許せなかったことがありました。

 

それは…

私の持ち物や、描いたイラストや漫画を真似されることでした。

 

小学5年生、6年生になるとその傾向は顕著にあらわれるようになりました。

 

筆箱、キーホルダー、ヘアアクセサリーなどを真似されることから始まり、私の描いたイラストや漫画を真似て描いて、「これ私が考えて描いたの」と私や友達に見せて回っていたり…

それを他の子に褒めてもらっているのを見て、「本当は私が最初に持ち始めたのに」「本当は私が考えたのに」と思う私……

思うだけの私……。

思っていても、言えない。

当時の私はこのことだけがどうしても嫌で仕方ありませんでした。

 

そしてモヤモヤしたものが溜まっていきます。

友情だけではない、何か…

 

だけど、今考えてみると、友達のものを「いいな」と思って真似てしまうことってあると思うんです。もちろん、相手に嫌な思いをさせようと思ってしているわけではなく。

イラストなんかも、「いいな」って思っている人の絵って、似てしまうことがあるかなって思うんです。意図的ではなくても。(もちろんパクリはよろしくありませんが)

 

でも、当時の私は相手の気持ちに寄り添えず、ただただ嫌だなぁって思ってしまったんです。

 

そんな感じで、表面的には仲良くしていたものの、みなみちゃんに対するモヤっとした気持ちを持ち続けてしまうことになるのでした。

 

次回はみなみちゃんの告白と、小学校卒業後のことについてお話しします。

よかったらまたご覧くださいね。

それではまた。

 

 

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